【新時代に挑戦⑨】三昌

皮革業界の再興へ、新しい技術の確立急ぐ

姫路市の地場産業の一つである皮革産業。同市高木地区と御着・四郷地区で生産された「姫路レザー」は高品質レザーの代名詞として高く評価されるが、近年は原皮価格の高騰や海外からの大量輸入によって業界そのものは厳しい状況にある。そんな中にあって、インターネット販売や大掛かりなレザーギャラリー開設など独自の展開で現状を打開しようとするタンナー「三昌」の福本真也社長に狙いとビジョンを聞いた。


宇宙船のような外観をした三昌のレザーギャラリー

なぜ姫路で皮革産業が盛んになったのか?

革づくりの技術は約1400年前の飛鳥時代に大陸から日本に伝わり、平安時代に播磨地方へ入ってきたと聞くが、市川の水質と播磨灘で作られる塩の性質が皮革の生産に合っていたのだろう。初めは塩と植物油や動物油を用いた伝統的な技法で細々と生産していたのが、100年ほど前にドイツで開発されたクロム鞣(なめ)しの技術が入ってくると軍需産業として急速に発展した。戦後も高度成長を背景に右肩上がりの発展を続けた。

業界の現状は?

姫路では特に高木地区と御着・四郷地区にタンナーが集積し、ピーク時には高木地区で100社、御着・四郷地区には30社ほどあったが、バブルが弾けたのと同時期に衰退、今は全体で4割減。生産量も全体で10分の1にまで減っている。当然、ほとんどのタンナーが売上を大きく落とし、当社も半減している。

衰退の原因は?

靴や鞄といったレザー製品への加工コストを抑えるため、国内メーカーが中国など人件費の安い国へこぞって出ていったことが大きい。皮革生産は人手がかからないので、私たちは国内に残って品質の高いレザーを供給していたのだが、中国の生産技術が上がってくると、わざわざ日本から調達する理由がなくなった。結局、大量生産・大量消費の流れで低価格競争がエスカレートし、海外製品がどんどん国内に流入してきている。

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