【新時代に挑戦 vol.13】株式会社尾上製作所

「商品開発には毎日のエゴサーチが欠かせない」ユーザー目線で人気のキャンプ用品メーカー

ファイアグリルとマルチハンガーの組み合わせ使用例。グリルは収納時に薄く畳める構造になっている

 アウトドアブームが叫ばれて久しい。特にコロナ禍の近年は3密を避けて楽しめる点が注目され、一層人気に拍車がかかっている。そうした時代の波に乗るキャンプ用品メーカーが姫路市にある。金属加工の「尾上製作所」。自ら業界誌やYouTubeに出演して情報発信に努める4代目社長、名城嗣明社長に事業好調の裏側と今後の戦略を聞いた。

10年ほど前からアウトドア人気が続く。コロナの影響は。

業績は少しずつ伸びてきていたが、コロナ直後は緊急事態宣言で小売店が臨時休業することになり、ガタンと落ち込んだ。それでも営業が再開されると、納品してもすぐに売り切れる状態が続くようになった。この時は家庭菜園ブームが起こり、トタン製のジョウロが爆発的に売れた。その後アウトドアがハイシーズンを迎えると、一気にキャンプ用品に火が付いた。
ただ、当時は今よりもコロナの重苦しい雰囲気が世間にまん延していたので、売れたのは良いが、なかなか喜べないというのが正直なところだった。

もともとは生活用品の老舗メーカー。

初代が神崎郡福崎町で神社の屋根葺きをしていたのが起源。金属加工の技術を持っていたので、復員後の1948年にトタンで業務用バケツを作り始めた。鉄材を仕入れやすい姫路市内で工場を構え、湯たんぽやジョウロ、モグラ取り器なども作るようになった。
キャンプ用品は最後発。80年代半ば、夏場に売れる商品を探していると、世の中に日本製のバーベキュー(BBQ)コンロがないことに気づいた。日本でBBQといえばホルモン。そこで、目の細かな金網で焼くコンロを考案した。家族4人で食材合わせ1万円に収まる価格帯で売り出したら大ヒットした。
今、売上構成比は日常品とキャンプ用品が半々になり、今後しばらくはキャンプ用品が伸びそう。

2020年に4代目社長就任。代々続いた創業一族ではない。

生まれは福岡。学校卒業後に関西で飲食店勤務を始め、ものづくりと無縁の社会で生きてきた。結婚の挨拶で妻の実家に伺った際に義父から「もう少し安定した仕事に就けば」と言われ、「それじゃお世話になってもいいですか?」と答えたのが転機になった。たまたま義父が尾上製作所の3代目で、そろそろ後継者を探そうかというタイミングだったそうだ。2013年に入社した。

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