アートランドのリフレッシュ住宅施工事例②

需要の高い業界で競争優位性を保つのも容易でないはず。

国土交通大臣指定の住宅保険会社が扱う「既存住宅売買瑕疵保険」に加入することで他社との差別化を図っている。これは引き渡し後5年以内に雨漏りなど重大な欠陥が見つかった場合、必要な修理費として保険金が事業者(事業者が倒産の場合は買主)に支払われるという制度で、新築に次いで中古でも10年前から取り扱いが始まった。当然、加入するには屋根裏から床下まで第三者機関による厳格な検査をクリアすることが義務付けられている。高い施工レベルが求められるため簡単に加入できるものではないが、当社では取り扱う中古住宅の全棟で加入しており、累計実績は250件に達している。この数字は東京都を除くと全国でベスト6、県内ではトップだ。

また、2018年からスタートした国交省の「安心R住宅」の取得にもいち早く取り組んできた。国交省登録の事業者団体が一定の基準を満たした中古住宅に対して、販売時の広告に安心R住宅のロゴマークを使用することを認めるもので、過去の累計認定数は全国で600件。そのうち1割を当社の物件が占めている。
「中古住宅という選択肢が少しでも身近になれば」という思いでやってきて、売上規模は大きくないが手法は地域でオンリーワン、ナンバーワンと言われる立場まで到達できたと思う。

国の政策も追い風になっている。

その通り。現状、欧米の住宅市場は、新築が2割で中古は8割なのだが、日本はその逆。しかし、古い家を取り壊すとなると、廃材を処分するのに環境に負荷をかけてしまうし、さらに人口減少で空き家もどんどん増えてくる。これからは中古住宅をメンテナンスしてできるだけ長く住めるようにしなければならないと、国が政策転換したというわけだ。瑕疵保険の付いた中古住宅は築20年が経過していてもローン控除が受けられるという優遇措置まで設けられている。

今後のビジネスをどう見通す?

今までの商談の流れは、まず現地で実際の物件を見ていただくことから始まったが、コロナが流行し始めてからは「物件を撮影した動画を送ってほしい」と言われるようになった。コロナ収束後もこのスタイルは変わらないだろう。
アフターコロナは人々の勤務形態が本格的に変わってくる。本社から遠く離れた地方でテレワークを続けても仕事の質が落ちないとなれば、自ずと地方の住宅業界が活性化するだろう。また、施主の高齢化で相続や財産処分などの相談が急激に増えていることから、空き家の買取再販案件もますます増えるはず。
ただ、当社としては規模の拡大を求めるのではなく、これからも地道に地域密着でやっていく。リフレッシュ住宅のメリットを広めていくことで社会貢献の一助になれば幸いだ。


アートランドの武本尚社長

株式会社アートランド
姫路市南今宿8-9
TEL.079-295-0185
https://www.artland-fr.jp

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