これは文化遺産の動態保存だ  3年振りに「コッパディ姫路」開催

コラム

過去のコッパディ姫路の様子

 全国各地から名車中の名車100台が集結し、新緑の兵庫県内を走り抜ける─。クラシックスポーツカーの一大イベント「COPPA DI(コッパディ) HIMEJI2022」が6月4、5日の2日間、姫路市本町の大手前公園を起点に開催される。2015、17、19年に続き、3年振り4回目。
 ドライバーとナビゲーターが道順のヒントや到着時間が示された「コマ地図」を手に、交通規則を遵守しながら次々と目的地を目指すモータースポーツ。時にはコース間違いも発生するが、それも楽しみの一つだ。
 クラシックカー文化が定着しているヨーロッパでは同様のラリーイベントが盛んに行われており、日本国内では1991年に長野県小海町で開催されたのが最初。このイベントに参加していた姫路市在住の愛好家らが声を上げたことで、世界遺産姫路城の平成の大修理が完成した記念の年に初めて誘致が実現した。
 今回のコースは姫路〜西播磨〜丹波〜淡路〜北播磨〜姫路、山あり海ありの約450㌔。地域の活性化という観点から、沿線の各自治体も特産品紹介や郷土芸能披露などの歓迎行事で協力する。
 1989年以前に製造された車両しか出場できず、中には1920年代の貴重な車両も登場するというから、まさに「走る文化遺産」の祭典。愛好家からは「毎年開催してほしい」という声が寄せられるそうだが、ほかの開催地との兼ね合いや開催に要するパワーといった課題もあっての隔年開催。〝文化遺産の動態保存〟という意義もあるこのイベントが長く続くことを期待したい。(文・ASハリマアルビオン取締役 村瀬利浩)

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