播磨臨海道の早期整備へ地元決起 財源に目処で国交省道路局長も意欲

社会・行政

 播磨臨海地域道路の早期着工・早期完成へ向け、地元の期待を国へ届ける整備促進大会が、高砂市の高砂市文化会館で開かれた。
 同道路は、神戸市西区から太子町を結ぶ自動車専用道路。国道2号バイパスや国道250号の渋滞解消、南海トラフ巨大地震をはじめとする災害時に機能する広域ネットワークの確保、ものづくり拠点である播磨臨海部の物流強化など、今後の地元の長期発展に不可欠なインフラであるとして、長年にわたり兵庫県や沿線自治体が中心となって国へ要望活動を続けている。
 これを受けて国土交通省は、総延長約50㌔の中から優先整備区間として第二神明~姫路市広畑間(約36㌔)を設定、ルート案の「内陸・加古川ルート帯」(幅1・4㌔)を昨年秋に都市計画決定権者である兵庫県と神戸市へ提示。現在、両者が事業採択されるための都市計画・環境影響評価手続きを進めているところで、今秋からルートの詳細を地元説明していくことになっている。
 整備促進大会は新型コロナの感染拡大期を除いてほぼ毎年催している大規模集会で、今回も国、県、沿線市町、企業などから約900人が参加。来賓出席した国交省道路局の丹羽克彦局長と近畿整備局の見坂茂範局長に対し、各界代表者がそれぞれの立場から播磨臨海道の必要性を直接訴えかけた。
 一通り聞き終え、意見を求められた丹羽局長は「かなり大きな予算を必要とする計画だが、この度、2つの法律改正(高速道路の料金徴収延長など)があった。これを使えば財源は確保できそうだ」と早期実現への意欲を見せた。

 参加者全員でガンバロー三唱した後には、歴史小説作家の玉岡かおるさんが「播磨がつなぐ無限の未来」と題して講演。
 玉岡さんは、江戸時代に帆布を開発して日本の海運を飛躍的に発展させた高砂出身・工楽松右衛門の功績を紹介しながら、サプライチェーン強化の重要性を強調。最後に「播磨臨海道はとっくに完成していて然るべき。製造品出荷額が全国2位の播磨を『なめんなよ』と言いたい。売り手、買い手、社会の〝三方良し〟で収まる幸せな社会をつくるためにも早く進めてほしい」とまとめて拍手を浴びた。
 来年の大会は加古川市内で開く予定。

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