福崎町は、地域に根差した農業ビジネスに取り組んでいる寺尾製粉所(姫路市福本町)とコラボし、牛乳に混ぜて手軽に飲める粉末タイプの新食品「もち麦ラテ」を開発した。
もち麦は整腸作用や血中コレステロール低下などが期待される食物繊維β(ベータ)グルカンを豊富に含むことで知られており、この機能性に注目した同町が一度は途絶えていた町内での栽培を昭和後期に復活、「もちむぎ麺」に加工して売り出し、人気を集めている。
同社は、「もちむぎ麺に続く新名物を」との同町の呼びかけで神戸医療未来大学(同町高岡)とともに2022年に産官学連携協定を締結。協定に基づき、これまでにもち麦コーヒーやわらび餅の商品化に成功している。
もち麦コーヒーが焙煎麦をドリップする一手間を要することから、もち麦ラテは液体に素早く溶ける顆粒タイプに仕上げた。最大の特徴は、麦の実をすべて使い切ることで食物繊維を余すことなく摂取できること。試飲や整腸作用の評価などで協力してもらった同大学生からは、「お腹を良い調子で維持しながら軟らかく排便できるようになった」との感想が得られたという。
プレーン味(コップ3杯分入り・税別300円)とココア味(同350円)の2種を用意。すでにインターネットや町内の宿泊施設、観光案内所で発売しており、4月1日からは順次、町外の小売店でも発売する。