【姫路市】書寫山圓教寺で釈迦三尊と四天王が勢揃い オリジナル配置での展示はなんと90年ぶり

文化・歴史

 書寫山圓教寺の四天王像(国指定重文、通常非公開)が90年ぶりに本来の場所に戻されている。
 1921年に摩尼殿が焼失、持ち出せなかった四天王像は12年後の建物再建後も復元されず、代わりに大講堂で釈迦三尊像(国指定重要文化財)を護持していた四天王像を新しい摩尼殿に遷座して長い年月が経っていた。
 ただ現住職の大樹玄承師は、この間の1986年に県立歴史博物館で開かれた圓教寺展で、釈迦三尊像と四天王像の実物がオリジナルの配置で展示されるのを目の当たりにし、「いつか圓教寺でも本来の配置(大講堂)に戻そう」と決意していたのだという。
 それが兵庫デスティネーションキャンペーンの開催を機に叶うことになり、今、記念の特別公開が行われている。特別御朱印の授与もある。

 また、摩尼殿では奥秘仏の観音像も公開中。この像は開山の性空上人が桜の生木に彫られた観音像(1492年に焼失)の姿を伝えていると言われる。鎌倉時代に同木から復元したものだ。


 大正時代の火事で辛うじて運び出されて以来、山内の僧侶すら姿を見た者はいないという秘仏中の秘仏。2006年の上人一千年御恩忌の際に前住職・大樹孝啓師(現・天台座主)が確認のため開帳すると、虫食いや欠損がほとんどなく、綺麗な彩色が残った状態が出てきたのだという。前住職もこの像の存在は知っていたが実際に見たことはなく、焼けた棒切れぐらいが入っているのだろうと考えていたそうだ。今後の開帳予定はないので、この機会に是非ご覧いただきたい。
 会期は9月30日まで。同時開催中のチームラボ展「認知上の存在」(〜12月3日)も訪れてほしい。拝観料はいずれも500円。

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