「夢追い人」「プレタの旗手」などと称された姫路市出身の世界的デザイナー、故・髙田賢三(1939-2020)氏の足跡を振り返るトークイベントが4月15日13時半からアクリエひめじ中ホール(同市神屋町)で催される。アクリエのオープニングシリーズと姫路城世界遺産登録30周年を記念した事業の一環。
賢三氏は1964年、25歳で渡仏し、70年にパリでプレタポルテのブティック(現KENZO)をオープン。世界中を旅して得たという異文化を融合させた斬新なデザインで一躍脚光を浴びた。1999年にデザイナーから一旦退くが、2002年に復帰し、アテネオリンピック日本選手団の制服デザインを担当するなど再び第一線で活躍。一方で、30年前の姫路城世界遺産登録記念行事「キャスティバル’94」で凱旋ファッションショー「ケンゾーショー」を催したり、アクリエの建設に合わせて、自身がデザインした緞帳を2種類寄贈するなど、ふるさとへの想いを生涯持ち続けた。しかし2020年、新型コロナに感染し、アクリエの完成を見ないまま帰らぬ人となった。
当日は、賢三氏を公私ともに支え続けたビジネスパートナー兼プライベートマネージャーの鈴木三月さん(セ・シュエット社長)、賢三氏の生前に撮影がスタートした今年公開予定のドキュメンタリー映画で監督を務める中山章太郎さん、ファッションジャーナリスト小湊千恵美さんらが映像を交えながらその功績を振り返るとともに、人間味溢れる賢三氏のエピソードやファッションに対する想いを語り尽くす。参加無料で先着600人(事前申込不要)。