楽しみ盛り沢山の「ゆめ街道」

コラム

菜の花畑に現れた「照于一隅」の文字

 姫路城マラソンは今年も開催が見送られたが、コース途中の菜の花畑が見頃を迎えている。場所は姫路市夢前町、書写山麓に広がる8ヘクタールの田園地帯だ。1千万本が植わっているという。
 田んぼでの菜の花栽培は、そもそもは化学肥料の代わりに土に鋤き込むことで美味しい米を育てるという農家の知恵。やがて一面黄色に染まる景色が見る人の疲れを癒してくれるということで、姫路城マラソンの風物詩になったというわけだ。ちなみに、ここの菜の花米は兵庫推奨ブランドにも認定された安全・安心の美味しい米で、夢前町のFarm67、書写山ロープウェイ駅で販売されている。
 田んぼに書寫山圓教寺住職が揮毫した書を浮かび上がらせるアートも定着している。昨年はコロナ禍退散を祈願して「衆怨悉退散(悉く災いを退散させるの意)」の文字を描いたが、今年は「照于一隅」と刻んでいる。一隅を照らす人、即ち各自の持ち場で世のためになる人となれ、と諭すものだ。
 仕掛け人は、一帯の田んぼを世話する農業生産法人「夢前夢工房」代表の衣笠愛之氏。夢前ゆめ街道づくり実行委員会の委員長として、夢前川流域でランタンフェスティバルも展開するアイデアマンだ。
 衣笠氏によると、今年のマラソン前夜祭では菜の花畑から花火も打ち上げる予定だったが、大会中止を受けて4月開催で調整中とのこと。美食、日本酒、歴史、温泉、登山と多様な楽しみがある「ゆめ街道」(県道67号)から目が離せない。
(文・ASハリマアルビオン取締役・村瀬利浩)

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