【今こそ人間学vol.4】混迷の世を生き抜くための「六中観」(一般社団法人 令和人間塾・人間学lab. 理事長 竹中栄二)

社会・行政

 世の中は益々世紀末的様相を呈してまいりました。イスラエルとハマスの間で始まった血の抗争も、収束するどころか、火に油を注ぐが如く日に日に激しさが増しています。罪のない一般庶民、特に子供たち、病人までもターゲットにするという許せない非人道的な行為に憤りを感じます。
 世界秩序がここまで乱れた原因はどこにあるのでしょうか。それは為政者(政財界のリーダー)に人物がいないということに尽きます。人物たる為政者を如何にして養成するのか、それが人間学の学びです。
 令和人間塾は、「人間学の要諦は人物学にあり」を基本とする東洋思想家・安岡正篤先生の教学精神を継承しています。ここでは、私たち一人ひとりが人物、即ち、周囲の人に良い影響を与える人になることを目指しています。
 安岡先生は「六中観」という言葉に平生の心得を示されました。
 「忙中閑有り、苦中楽有り、死中活有り、壺中天有り、意中人有り、腹中書有り」
 日々の生活にこの六つの観点を活かすことで、私たちは自分を見つめ直すことができるのです。
 忙中閑有り…煩雑な忙しさの中にあって、ちょっとした寧静の時を持って深呼吸してみましょう。
 苦中楽有り…日々の生活には苦しいことや逃げ出したいことが沢山ありますが、その中にも楽しみを見つけましょう。
 死中活有り…絶体絶命の大ピンチでも、きっと光明はあります。身を棄ててこそ浮かぶ瀬もあるのです。
 壺中天有り…自分の生きる世界というものは、ほんのちっぽけな境涯ですが、壺の中から天を見る思いで自己の内面に別天地を見出しましょう。
 意中人有り…常に自分の心の中に私淑する人、尊敬する人、相許す友を持ちましょう。
 腹中書有り…身心を正しく養うために、古典や歴史書など、心の肥やしになる座右の書を持ちましょう。
 令和人間塾では、安岡先生揮毫による「六中観」の色紙を頒布しております。

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