賤ケ岳合戦で功績立てた脇坂家 初公開含むゆかりの品々が集結

文化・歴史

先祖ゆかりの品々を鑑賞する現当主の脇坂安知氏

 織田信長の後継を争って羽柴秀吉が柴田勝家に勝利した賤ケ岳合戦で武功を立て、〝七本槍〟と称された中の一人、安治を藩祖とする脇坂家を紹介する特別展「脇坂家 大名への道」が市立龍野歴史文化資料館(兵庫県たつの市)で始まった。脇坂家龍野入封350年の記念事業。
 大名への道を切り開いた初代安治、将軍家や儒学者など知識人と幅広く交流した文人大名の2代安元、寛文12(1672)信濃飯田から龍野に入り現在も残る城下町の礎を築いた3代安政の3人に焦点を当てた。
 新発見の秀吉からの朱印状、安治が賎ケ岳合戦で用いた十文字槍と金蒔絵を施した甲冑、安治が建立した妙心寺隣華院(京都市)の長谷川等伯筆「山水図襖」原寸大複製、市内の脇坂家祈願所小宅寺と菩提所如来寺が所蔵するゆかりの品々など、古文書・工芸・絵画・写真112点を6章立てで展示している。
 10月14日に行われた内覧会には西宮市在住の16代当主・脇坂安知氏も来館。「先祖は周りの状況を見て適確に行動してきたと父から教わった」と、改易されることなく続いた家系に思いを馳せながら、「貴重な資料もあるので、できるだけ多くの方に見てほしい」と話していた。
 12月4日まで。入館料は一般400円、65歳以上200円、学生100円。問い合わせは同館(℡0791・63・0907)。



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