【姫路市】「和を保ち利他の心を」 誓い新たに姫路の保護司会

社会・行政

 犯罪や非行に走った者の立ち直りを支援する姫路保護観察協会(会長・岡本裕姫路市副市長)と姫路市保護司会(長岡晃澄会長)が1月15日、姫路キヤッスルホテルで新年総会・研修会を開いた。行政関係者や姫路、飾磨、網干警察署長、市内4分区の保護司ら約120人が参加した。
 冒頭、岡本副市長が日頃の取り組みに謝辞。長岡会長は昨年5月に滋賀県で起きた痛ましい保護司殺害事件に関連し、市の協力で市立公民館を保護観察の面接場所として利用できることになったことなどを報告、「コロナ禍を経て地域の人間関係が希薄化しているが、和を保ち、他を利する心を持ち続けて住みよい社会を実現していこう」と呼びかけた。また、来賓の法務省神戸保護観察所の小椋順一所長は、2002年の戦後最多285万件から2021年の戦後最少60万件にまで減少していた日本の刑法犯認知件数が、コロナ明けの2023年には70万件に上昇したことを危惧、「罪を犯した人を社会で孤立させないため、就職支援も必要だ」として、改めて自治体や民間企業との連携強化を訴えた。
 続く懇親会では、昨年秋の叙勲で瑞宝双光章を受けた多門文基氏(南分区・朝日中校区)のほか、法務大臣表彰の7人、新任保護司10人を紹介して親睦を深めた。
 保護司は全国的になり手不足が慢性化しているが、同市では3年間で50数人が新たに加わり、現在は県下最大の212人。定員充足率も95%と、他地域に比べて高い水準を維持している。

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