「まちづくりの核となる施設に」 姫路市の新美化センター、旧南部センター跡地で

社会・行政

 姫路市は新しいごみ焼却施設(新美化センター)の建設について、同市飾磨区今在家の旧南部美化センター跡地(約37,000平方メートル)を優先候補地に決めた。
 同市の可燃系一般廃棄物処理は現在、エコパークあぼし(網干区網干浜) と市川美化センター(東郷町)の2施設で行っているが、1992年稼動の市川美化センターが2031年度末で想定供用年数を迎えるため、後継の新美化センター整備が課題となっている。
 候補地は当初32カ所あったが、庁内選定委員会が2年かけて立地条件や防災上の視点で審議し、絞り込んだ。旧南部美化センター跡地は、市有地で用地取得費が不要であることや、すでに搬入道路や上下水道などの諸設備が整っていて経済合理性が高いことなどが最終的な決め手となった。
 新美化センター基本構想によると、新施設のごみ焼却能力(1日あたり)はエコパークあぼしの7割弱、市川美化センターの9割程度の約270トン。施設コンセプトに「循環型社会・脱炭素社会の形成に寄与する施設」「地域住民に親しまれ、地域に貢献する施設」を掲げ、熱エネルギーを最大限活用した発電や、焼却に伴って排出される二酸化炭素の有効活用など新しい脱炭素技術を導入するほか、余熱を活用した健康・レジャー施設、防災拠点施設、環境学習施設などの整備も念頭に置いている。
 本体工事は2028年度に着工し、32年度の運転開始予定。建設費は335~469億円、運営費は20年間で252~411億円を見込む。
 市は「地域のまちづくりの核となる施設を目指す」として、地元・津田地区を中心に候補地選定の経緯や整備概要の説明会をすでに複数回実施ずみ。説明会では、搬入車両による交通量の増加など生活環境の変化を懸念する声もあったが、もともと美化センターがあった場所だけに、「最新の環境性能が十分に満たされるなら反対するものではない」との意見もあったという。
 今後、地元の一定理解を前提に3月中にも建設予定地として正式決定し、地域の諸課題解決や振興策などについてオープンに意見交換する場を設けるほか、7月に学識経験者や市民で構成する検討委員会を立ち上げ、整備基本計画を練っていくことにしている。

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