天皇陛下が今年収穫された新穀を宮中で天神地祇(神々)にお供えし、感謝の奉告とお祈りをお捧げする「新嘗の儀」を執り行われる11月23日、姫路市にある播磨国総社「射楯兵主神社」(同市総社本町)でも秋の実りに感謝する「新嘗祭」が行われた。
その年の五穀豊穣や国の繁栄、国民の幸福を祈って毎年2月17日に行う祈年祭(きねんさい)と並ぶ、全国の神社にとって最も重要な行事。とりわけ同神社の新嘗祭は、神職6人と巫女4人が奉仕する播磨地域の神社では最大規模のものとして定着しつつある。2018年からは地元JA関係者が、裃姿で神々に新穀をお供えする豊年奉幣使(ほうねんほうべいし)の大役を受け持っている。

神前で厳かに幣を振る豊年奉幣使(手前の2人)と西本宮司
この日は午前9時に地元の農業・商業者や崇敬者ら65人が拝殿に参集。西本和俊宮司の祝詞奏上の後、JA兵庫西の藤岡英樹理事とJA兵庫信連の堀本良幸理事が豊年奉幣使になり、新穀に見立てた幣を神前で厳かに振った。拝殿の前では七五三参りの親子連れらがこの様子を見守っていた。
西本宮司は神事終了後のあいさつで、「全国で自然災害が多発する中、我々は当たり前のようにお米をいただけることを感謝したい」と話していた。





