去る8月15日、戦後79回目の終戦記念日を迎え、兵庫縣姫路護国神社で崇敬奉贊会主催による「英霊感謝の集い」が開催されました。
我が国では7世紀頃から「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という風習があり、何処の家庭でも8月15日前後に「先祖祀り」、つまりお墓参りやお盆会が行われています。これは、父母や目上の人、君に対して孝行を尽くそうという日本人の想いの現れに他ならないでしょう。いくら文明や技術が進歩しても、日本人の精神を維持・継承してきたからこそ、皇紀二千六百八十四年という世界に類をみない万世一系の国体が維持されてきたと言えるのです。
そのお盆の間にせめて一日、15日だけでも祖国日本のために尊い命を捧げて国を護ってくださった英霊の御霊に手を合わせることができないものでしょうか。
近年、気になる言葉に「墓じまい」とか「仏壇じまい」があります。面倒なモノはすべて破棄するというこの風潮は危険です。『論語』の学而(がくじ)篇に、「曾子(そうし)曰わく、終を慎み遠きを追えば民の徳厚きに歸す」とあります。「終を慎む」とは、亡くなった父母、家族の葬儀を丁寧に取り扱うことです。「遠きを追う」は、先祖の遺徳を顕彰して「先祖祀り」を絶やさないことです。一国の君主から庶民に至るまで、この「先祖祀り」の功徳は絶対です。 さて、姫路には護国神社とともに、もう一つ先祖祀りすべき神社があるのをご存知でしょうか。
姫路城内の北東部に位置する姫路神社です。歴代藩主酒井雅楽頭(うたのかみ)家を祀る神社で、その横には姫路藩の財政再建を果たした河合寸翁道臣を祭神とする寸翁神社もあります。姫路という土地に地縁、血縁を持つ私たちはこの二つの神社をもっと大切にしなければなりません。
当塾では、この神社を姫路の皆さんにもっと活用して頂く提案として、来る10月13日より、「親子でまなぼうよ!日本人のこころ」という先祖祀りに相通ずる講座を開講し、今、必要な藩校教育を再現した徳性の教育(徳育)に取り組んでまいります。ご興味のある方はお問い合わせください。
(一般社団法人 令和人間塾・人間学lab. 理事長 竹中栄二)